飯村vsヨーユット!"ムエタイ"で渡り合うも惜敗

2006.7.29 オーエンジャイ  

敗れはしたが、満場の観客に讃えられながらリングを後にする
敗れはしたが、満場の観客に讃えられながらリングを後にする

吉祥寺 飯村健一支部長が、再び打倒ムエタイに挑んだ。
...と言っても、今回はラジャダムナン・スタジアムではない。綾瀬にあるタイ国屋台料理店オーエンジャイで週末恒例として行われる、所謂バーファイトに近い試合だ。ルールも3分3R肘打ち無し、レガース着用と、楽しんで観てもらうことを意識したもの。

しかし、相手は只者ではない。元ルンピニー・スタジアム フェザー級4位 ヨーユットだ。
最近は日本でも試合を行い、NJKFのランカーを一蹴している。まだ弱冠20歳という若さもあり、やる側からすると、とても「楽しく観てもらう」レベルの相手ではない。
試合のオファーも4日前に来た上、前日に相手が変わるなど、さながらタイのようなアバウトさで、飯村支部長は試合に挑んだ。

吉祥寺道場生も多数応援に駆けつける中、午後9時半を回る頃、ついに飯村支部長の出番だ。
リングネームは"ケンイチ・コンドルパサー"(知っている人は知っています)。ミル・マスカラスのマスクを被り、颯爽の入場となった(テーマ曲はスカイハイではなかったが)。

試合が始まると、序盤はゆったりしたペース。お互いに探りあいから始まった。
ミドルの応酬の中、ヨーユットがタイナーからの蹴り返しを見せれば、飯村支部長はスウェーからの蹴り返しと、まさに"ムエタイ"の展開。 2Rには足払いで転ばすなど、ランカー相手に引けをとることはない。

この展開に焦れたヨーユットは、2Rからは作戦を首相撲に絞ってくる。
「試合から遠ざかっていたから、練習してなかった」という飯村先生を、立て続けにマットに叩きつける。膝蹴りこそクリーンヒットはしないが、印象は明らかにヨーユットだ。
最後まで蹴りあいに持ち込みたい先生だったが、そのまま試合終了のゴング。
ムエタイらしい展開だったこともあり、首相撲ポイントを高くとるジャッジで、判定負けとなった。
それにしても、ランカー相手にムエタイで渡り合える技術力の高さには、居合わせたキック関係者からも驚嘆の声が止まなかったのも当然だろう。